知ってる?って言われても。この話題でいうんんだから、鉄道の全駅制覇ってことですよね。
なんですか?それ。全国の鉄道にくまなく乗るとか、ですか?
いやいや、もっと大変!乗り鉄系の用語としての「全線全駅制覇」というとJRと私鉄の全部の駅で「下車」することなんだ。
ちなみに今回は「ひたちなか海浜鉄道の全駅制覇」をしてきたんだ。
なんだか、迫力のある言葉ですねー。
そんな楽しみ方があるんですねー。
乗り鉄の常識!今回もスタートは上野駅から。
まず乗り込んだのは常磐線。昭和の雰囲気ムンムンの地上ホーム(正式には在来線1階ホーム)では、常磐線特急「スーパーひたち」「フレッシュひたち」が発着しているんだ。
いままで「スーパーひたち」が651系、「フレッシュひたち」がE653系(2012年3月から一部E657系)で運用されていたんだけど、2013年3月16日の改正で両方の列車とも新型のE657系に統一されたんだよ。
651系は定期列車としては取手-藤代間の「デッドセクション」を実感できる唯一の車両だったんだけど、それが体感できなくなるのはマニア的には残念な感じ。
<651系 2008年11月撮影> <E653系 2010年9月撮影>
んー「昭和の雰囲気ムンムンの地上ホーム」までしか、言葉がよみとれませーん!
何ですかその最後のほうに、さも凄そうに言ってる「デッドセクション」を体感できるって?
デットセクション体験っていうのはね、その場所を車両が通過するときに、ほんの少しだけ室内灯が暗くなることなんだ(笑)
え?何ですか??それ。
何が凄いの?なんでそんなことが起こるんですか????
ふふふ。その解説はのちほど。
まず常磐線に乗ったとこからね。上野から勝田までは片道¥2,000以上かかるから、青春18きっぷが使えれば超お得。
その得した分をグリーン車で贅沢したんだ。
勝田駅ではJRの上り線ホームの上野寄りにひたちなか海浜鉄道の乗り場があるんだ。
今回は全駅制覇なので切符売り場で「湊線1日フリー切符
*1」を迷わず購入。
勝田駅を出発するとあっという間に「日工前」に停車。駅間はたったの600m!山手線の上野-御徒町間とほぼ一緒の距離なんだ。
*1 土日祝日のみ販売。勝田から阿字ヶ浦まで普通運賃の片道¥570。
もともとできたのは駅の隣にある会社(開業当時の社名である日立工機(現:日工ソリューションズ)の従業員の通勤専用駅として開業したので社名の略称?
“日工”の前にある駅だから「日工前」なんだ。
「金上」は列車交換設備のある駅。
平日ダイヤの朝と夕方には列車交換が見られるんだ。
いい質問!
大半のローカル線は上り列車と下り列車が同じ線路を通るんだ。これを「単線」というんだ。
始発駅と終着駅の途中に、上り列車と下り列車をすれ違い、または優等列車が追い越し(特急が各駅停車を追い越す)できることを列車交換設備というんだ。
平たく言えば、すれ違いするために2カ所以上ポイントがある駅ってこと。
「中根」は秘境駅にランクインしている駅。秘境駅については 鉄道趣味界ではかなり著名なWebサイト「秘境駅に行こう!
http://hp1.cyberstation.ne.jp/hikyoueki/」(牛山隆信氏 同名の書籍あり)を見てから駅に降り立つと気分が盛り上がるよ。
休日で天気が良いと撮り鉄系の人たちを結構みかけるんだ。
それだけ魅力的な風景が広がっているってことなんだよね。
<中根駅 2011年8月撮影>
なーんにも・・・・。だから凄いんじゃない。何もないところに駅ですよ。
そういう背景が分かると、ただの駅の風景が凄い、楽しくなりますね。
でしょ、でしょ。さて、次は「那珂湊」。
「那珂湊」は沿線随一の乗降者数のある中核駅で機関区があるんだ。
機関区には国鉄色(新・旧一般色、準急色、急行色)の気動車や機関車が並んでいるので見ているだけで楽しくなるんだ。
<那珂湊駅構内 2011年8月撮影>
国鉄色の気動車(2013.3月時点で4両)は、北海道の私鉄から3両と岡山の私鉄から1両購入したものなんだ。
どんな車両があるのかは、ひたちなか海浜鉄道のHPのココ(
http://www.hitachinaka-rail.co.jp/train/)を見ると現役の車両がわかるよ。
でも実際には機関車や貨車、廃車となった貴重な車両も残っているので、それを生で見るのも楽しいんだな~。
車両だけでなく、ホームや駅舎もかなりイイ雰囲気で何度訪問しても飽きないんだ。運が良ければ駅猫おさむ君にも出会えるかもしないよ。
「那珂湊」から「殿山」、「平磯」にかけては住宅地の脇を通り、「磯崎」に近づくにつれて広い畑の中を通り抜けていくんだ。このあたりは金山-中根間についで良い風景が見られるよ。
「磯崎」を出てSカーブを抜けると終点の「阿字ヶ浦」ここは歴史あるローカル線の終着駅らしい広めの構内。SL時代の機回し線跡、給水塔跡、アッシュピット跡などが残っている貴重な駅なんだ。駅舎は改良工事でキレイになったり、国営ひたち海浜公園までの延長構想もあるのでこの駅もどんどん変わってくるかもしれないなぁ~。
<阿字ヶ浦駅 2011年8月撮影>
※現在は改良工事によりキレイになってます。
帰りは阿字ヶ浦から勝田、JRに乗り換えて普通列車ならほとんどが勝田始発の上野行きなので、たった1回の乗り換えで上野まで戻れるのも気楽に行ける魅力なんだよね。
ところで、「あとで」って言ってた「デットセクション」の話は?
そうそう、常磐線のデッドセクションは取手-藤代間にあるんだ。
今は走らなくなった651系だと、この区間を走るときに数十秒間、室内灯が暗くなるんだよ。
これはデッドセクションより北側(水戸方面)が交流区間で南側(上野方面)が直流区間になっていて、電車が交流と直流の切替えをするために電流を流れていない区間が必要だったんだ。
ただし、今走っている651系以外の車両は自動的に切り替えるので、室内が暗くなったりしないので、取手駅を出てから車窓を眺めていると「交直切替」の標識が唯一のわかる手段になっちゃったんだ。
チョット残念だね。
ひたちなか海浜鉄道の最新の情報を掴むんだったらHPもよくできているし、Facebookのユーザーなら「おらが湊鐵道応援団」がオススメだよ。