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コロナ禍の成人式

2021.1.4

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

新年初回のコラムのテーマは成人式です。一生に一度の慶事ですが新型コロナの影響は避けられないのが現状です。関東の一都六県(東京都、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、神奈川県)と、大阪府の成人式実施状況を調べてみました。

地域によって差がある判断

今回の調査は、2020年12月28日から31日にかけて、各自治体の公式Web サイトの情報を収集する形で行いました。1月に入り新たな判断を下した自治体や、これから最終判断を下す自治体もあるかと思いますので、ご了承ください。

一都六県の集計ではおよそ8割の自治体で成人式の式典を開催予定です。ただし、県独自の警戒レベルがそれぞれ最高レベルに引き上げられたばかりの栃木県、千葉県の開催率は他県と比べると大きく下がっています。

関東一都六県の実施状況

栃木県は開催を「延期」する自治体が多く「中止」した際には「衣装キャンセル料の助成を検討中」とする自治体が多くありました。千葉県では「延期」はほとんどなく「中止」が多いのとは対照的です

栃木県と千葉県の実施状況

一方東京と大阪は、9割以上が式典を実施。「なんとしても開催します」と謳う自治体や、新成人を18もの会場・時間帯に分けて細かく行う自治体(板橋区)もありました。

大阪府と東京都の実施状況

コロナ対策もさまざま

成人式の式典を開催する自治体では、入念な新型コロナ対策がとられています。多くの自治体で取り入れられている対策は下記とおりでした。

・参加者を出身中学校ごとに分割。会場と時間をわけることで一度に集まる人数を減らす
・新成人のみ参加可とする(家族の参加不可)
・式典の様子をWebで配信する
・健康チェックシートの記入を義務付ける
・式典後の飲食を控えるよう呼びかける
・会場を換気のしやすい施設に変更する

中には新成人、運営スタッフ等参加者全員に「抗原検査」を実施するという自治体(つくばみらい市)、参加者のPCR検査を義務付ける自治体(益子町)もありました。

会場をより換気のしやすい施設に変更した自治体は多く、中学校の体育館で分散して行う自治体も相当数見られました。建物内での実施を諦め、市役所駐車場での実施にした自治体(戸田市)もありました。

式典をあきらめ撮影スポットと記念品の贈呈のみを行う自治体も複数あります。AR撮影スポットを用意した自治体もありました(東久留米市)。

実施日にもばらつき、延期日は未定が多い

式典の実施日にもばらつきがありました。東京都、大阪府ではその大半が1月11日実施であるのに対し、関東の六県では半数以上が1月10日開催予定です。

東京都と大阪府の開催予定日
関東六県の開催予定日

延期を決定した自治体の実施日は9割以上が未定です。過疎地ではこれを期に成人式の開催日を夏休みやお正月にする動きもあるようです。

2021年の企業活動も「新型コロナ」抜きでは考えられません。今回の調査が皆様の今後の判断の一つの参考になれば幸いです。

また、地域によって判断が異なることから悔しい思いや、寂しい思いを抱く新成人も少なくないと思います。新成人のみなさまが前を向いて進んでいくこと、その先に輝かしい未来があることを祈ってやみません。

HIGHLIGHT

成人式の実施の判断は自治体によってまちまち。
実施する自治体は、参加者のPCR検査実施の義務付けなど様々な手法でコロナ対策を行っている。