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【寄稿】新型コロナ闘病記③ペット(犬)編

2021.8.30

今回は、新型コロナに感染して入院する際の「ペット(犬)対応」についての寄稿です。
コロナ禍でペットを飼う人は増えていると聞きます。影響を受けているペットも多いのではないでしょうか。

ペットと暮らす皆さま、ぜひ参考に。

家族全員が入院、愛犬をどうする?

家族も自分も自宅療養の限界を感じはじめたころから、愛犬を預かってもらう手はずも整えなければ、と考えました。
親戚や友人にお願いすることも考えましたが、まずはいつもの動物病院に電話。

「2週間ほどうちの犬を預かって欲しいんですが」
「はい、かしこまりました。ご旅行ですか?」
「家族全員がコロナで入院するので、お願いしたいんです」
電話口の担当者が固まったのがわかりました。
「院長に聞いてみますので少しお待ちください」

その時はじめて知ったのですが、動物病院もコロナ対策をしているのだそう。院長先生によると「ペットのコロナ感染も確認されていて、病院側もコロナ対策に追われている。お預かりするワンちゃんも隔離する必要がある。」とのこと。「濃厚接触犬を扱う動物看護師や医者は、防護服にシールドマスク、消毒などの対応を試行錯誤しながら対応している。」とおっしゃってました(※)。

のちに動物病院を経営している親戚に話を聞いたところ、同様に「感染者のペットを診察するときはガウン、ゴーグルなどを準備し、通常の診察時間外に受け入れてる。本当にたいへん!」とのこと。

我が家の犬は小型犬ですが、隔離中は大型犬用のケージで生活。他のペットとは部屋も分けて預かってもらうことになりました。

(※)現在のところ、ペットから人への感染は報告されていない。またペットは感染してもほとんどが無症状か軽い症状だという。ただ、この分野の研究はまだ進んでいないため、獣医師たちは「万が一」に備えた対応をしている。
参考:BBC NEWS 「ペットの犬や猫のコロナ陽性率、飼い主が感染者なら約2割=オランダ研究」

病院までの搬送

さっそく預かってもらおうと「これから連れて行ってよいですか?」と聞くと「コロナに感染されている方、濃厚接触者の方に連れて来られるのは困ります」とのお返事。
確かに、動物病院のロビーにはいつもペットを連れた来院の方々が並ばれてます。来院者や動物病院スタッフとの接触は断られるのも当然です。

罹患していない親戚に搬送をお願いしました。
お願いした方の心配を少しでも減らそうと、愛犬を洗おうと思いましたが高熱の朦朧状態では無理。消毒液を付けた布で愛犬の身体を隅々まで拭きました。これも辛い作業でした。

親戚に直接会ってはいけないと、ケージに愛犬を入れ、親戚がくる時間に合わせて玄関先へ。逆置き配です。食べ慣れたペットフードやリードなどの準備、いつもの毛布をケージに敷く作業も一苦労でした。

ペットの隔離と退院

自分の退院日が分かると、動物病院にも連絡。
長い病院生活を終えて愛犬と会える喜びもひとしおです。

ただし、すぐには迎えにいけませんでした。コロナ感染の疑いのあるペットは14日間の隔離が決まっているのだそう。家族と自分の感染状況から逆算し、愛犬の退院日が決まりました。

この受け渡しの際も、動物病院の来院者やスタッフとの接触は避けたいと言われました。
急に動物病院での引き取りをお願いできる人もおらず困っていると、病院スタッフが私の自宅前まで届けてくださるとのこと。入院生活で体力も落ちて疲れやすくなっていましたので、届けて頂けるのは本当にありがたいことでした。

「着きました」という電話で自宅前に出ると、防護服とシールドを付けた動物看護師の方2名がケージに入った愛犬とともに待ってました。ようやく再会です。

コロナに感染して入院すると、周りの方々にも大変な迷惑を掛けますが自分の愛犬にも辛く寂しい思いをさせてしまいます。ペットの隔離も、動物はもちろん他の飼い主の方との接触も避けるため、入院中はほぼケージの中でのみの生活だったそうです。愛犬にもかなりのストレスがかかったようで申し訳なさでいっぱいになります。

ペットを守るには、飼い主がコロナに掛からないことが一番の対策です。
また、万が一に備え、かかりつけの動物病院などに相談しておくと良いかもしれません。

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