DSJレポ①判断するサイネージ
2022年6月15日から3日間、幕張メッセで開催された展示会「デジタルサイネージジャパン2022(DSJ)」。ここで展示されていた「気になる新技術」をご紹介します。初回は「判断するサイネージ」、顔認証技術を使ったソリューションです。
「顔認識技術」とは?
ひとつめにご紹介するのはエイコム株式会社の「顔認識マーケティングシステム『BeeSight』」。カメラ付きサイネージで撮影した動画を分析、映った方の属性を瞬時に分析するというもの。
取得できるデータは「性別」「おおよその年齢」「感情」など。サイネージでのマーケティングデータの取得は、これまでも大手メーカー等がチャレンジしてきた分野。サイネージへの注目度、視聴時間などの取得を「いかに正確に」取得するかを追求してきた。
「BeeSight」はこうした分析を「手頃な価格で」「性別、年齢そして感情を読み取る」ことを目的として開発された。サイネージコンテンツを見る人の「満足度」なども取得できそうな機能だ。
サイネージが「常連さん」にサービス!?
「BeeSight」はコロナ前に開発されたため、マスクをした状態での解析精度に難があったというが、展示中の新バージョンではマスクや横顔にも対応。解析するスピードもアップしているという。
顔認識の技術を応用することで「登録した方が来た」ことをサイネージが認識できるようにもなる。タッチサイネージ付券売機とセットで置けば「常連さん」の来店を知ることができるのだ。
現在、POSレジシステムと連携したシステムを開発中とのことで、これを使えば「顔認識でポイント付与」が可能になるという。
出し分けで効果アップ
POSレジの件もそうだが、他のアプリケーションと連携できるのもこのシステムの強みだ。
例えば性別や年齢に応じたコンテンツの出し分けも可能。男性なら「紳士服」、10代女性なら「プチプラファッション」、30代女性には「アクセサリー」など切り替えて表示することができる。より効果的な広告表示になる。
Instagramのハッシュタグを使ったシステムも開発中だという。ハッシュタグに「#男性」「#20代」などの属性を入力して投稿するだけで、サイネージの表示の切り替えができるというもの。スマホで撮影・投稿ができるため、店舗などの現場でコンテンツの差し替えが容易になる。
マーケティングデータの取得という一面的なものではなく、工夫次第でサイネージの意味が変わるシステムかもしれない。
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