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写真で街を活性化!-やいづカメラ女子ツアー-

2024.4.1

静岡県焼津市で3月9日に「やいづカメラ女子ツアー」が開催されました。先着15名で募集したところ、募集開始から2時間ほどで満席になったという人気のツアーです。

どんなツアーだったのか、今後の展開などを取材しました。

15名のカメラ女子

このツアーに参加したのは、焼津市内をはじめ、藤枝市、静岡市、島田市に住む女性15名。年齢は20~70代と幅広い層が参加した。

ツアーは焼津PORTERS(旧漁具倉庫をリノベーションしたワーケーション施設)での座学からスタートした。開始時刻は9:45。参加者全員にニコン製のミラーレスカメラZ50と望遠レンズが貸し出され使い方を学んだ。初めて触るミラーレスカメラと望遠レンズに不安げな表情の参加者や、「重たい・・・」とつぶやく方も。

ここではカメラの基本的な使い方を学ぶとともにInstagramへの投稿方法をおさらいした。このツアーのひとつの特徴として、参加者が撮影した写真が「指定のハッシュタグ付きで」Instagramにアップされることがあげられる。焼津市の魅力を参加者に発信してもらおうというのが狙いだ。

望遠から接写まで

カメラについて学んだあとはチャーターされたバスで小川港(こがわこう)まで移動し、富士山の撮影にチャレンジ。この日は絶好の富士山撮影日和で、参加者の方々はレンズの重さも忘れて撮影に没頭した。

小川港からは徒歩で石津海岸公園へ移動した。ここでは「行き交う船と富士山」「散歩中の犬と富士山」「ツアー仲間と富士山」など参加者がそれぞれの感性で「富士山のある景色」を切り取った。風が強く寒さを感じる日だったが、ここでも参加者は集合時間を忘れるほど熱心に撮影をしていた。

富士山を撮影した後は、バスで焼津さかなセンターまで移動。レンズを付け替え、昼食休憩をとるとともに接写にもチャレンジした。

料理や用意された小物の位置を変えたり、撮影する向きを変えたり、それぞれが工夫をしながら撮影した。「ここはどうしたら?」「ピントがうまくあわないのはなぜ?」など、講師やスタッフに聞きながらいろいろな構図を試す姿も見られた。

講評を受けて次へつなぐ

一行が最後に訪れたのは花沢の里と呼ばれる地域だ。ここは歴史的な建物や風情のある街並み、豊かな自然が魅力で、それぞれが「映えスポット」を探して回遊した。

花を中心に撮影する方、水車や建物、石垣などを熱心に撮影する方など各々が独自の視点で撮影した。

撮影終了後は再び焼津PORTERSへ。

参加者が1日かけて撮影した写真のうち「これが一番!」と思えるものを提示し、講師がひとつづつ講評した。どの方の写真も本当に上手で驚く。同じツアーに参加していても注目する点が違うため、タイプの違う写真が提出されたのも面白い。

ここでの講評が「思う通りの撮影ができるようになりたい」「使い方をもっと知りたい」というさらなる思いにつながっているようだった。

すべての講座が終了したのは16:30すぎ。参加者にとっては充実した1日だったのではないだろうか。

広がる写真の活用法

焼津市では、今回参加者が撮影した写真データを収集し「焼津市OpenPhoto(*)」などを通じて市のPRに活用する意向だ。ここに掲載された写真は民間企業などでも利用されており、活用の幅が広がることも期待されている。

また、同市では「焼津まちかどリポーター(以下、まちリポ)」も活動している。市のWebサイト「まちかどフォトニュース」や公式Instagramなどに掲載する記事を書いたり、写真を撮影したりする市民リポーター制度だ。取材マナーなどを教える基礎講座や、まちリポ同士の情報交換の場を設けるなどのフォロー体制もできている。今回のツアーに参加した方々にも「ぜひ、まちリポになってほしい」と市の担当者も期待を寄せている。

写真を中心とした焼津市の新しい取り組みは、今後も要注目だ。

※焼津市が保有する写真データをオープンデータとして公開するサイト